「しまうまプリントのフォトブック 」は、「高品質・低価格・スピーディー」で有名なフォトブックです。
果たして本当にそうなのか?という視点で、「どこよりも詳細にどこよりもわかりやすく」を目標に正直にレビューします。
これまで結婚、子供の成長写真を始め、リフォーム、イベント、変わり種として図鑑の作成など、たくさんのフォトブックを作成してきた私が、フォトブック歴8年の知見を活かして解説します。
1.しまうまプリントのフォトブックは本当に高品質?
以下の項目にわけて見ていきます。
1-1.仕様
サイズ・グレード・製本の観点で見ていきます。
サイズ
しまうまプリントのフォトブックには、文庫・A5スクエア・A5・A4の4サイズがあります。(プレミアムハードだけは文庫サイズがなく、A5スクエア・A5・A4の3サイズ展開)
我が家が一番たくさん作っているのはA5サイズ。推しポイントは、他の本と一緒に本棚に並べても違和感がないところ!
普段はA5サイズで作っていますが、これまで他のサイズでこんなものも作りました。
- A4:祖母へ贈るフォトブックは大きめで
- A5:親戚の家のリフォームBefore & After
- A5スクエア:家族の成長記録
- 文庫:子供の図鑑
Instagramの正方形写真と親和性が高いのは、A5スクエアですね。
グレード
値段の安い順にライト、スタンダード、プレミアムハードの3種類があります。値段が高くなるにつれて、写真の精細さが増し、使用されている紙・製本が高級仕様になっていきます。紙と画質については後述します。
価格 | |||
名称 | ライト | スタンダード | プレミアムハード |
サイズ | 文庫・A5スクエア・A5・A4 | A5スクエア・A5・A4 | |
印刷 | レーザープリンター 4色(CMYK) | デジタルオフセット 6色 CMYK+LC(ライトシアン)+LM(ライトマゼンタ) | インクジェットプリンター 7色 CMYK+PC(フォトシアン)/PM(フォトマゼンタ)/Gray(グレー) |
カバー | 巻きカバー/ 中表紙無地 | 巻きカバー/ 中表紙印刷有 | ハードカバー |
表紙 | マット系アート紙(マットコーティング加工) | グロスコート紙(マットコーティング加工) | プレミアムマット紙(マットラミネート加工) |
中表紙 | マット紙 | グロスコート紙 | プレミアム サテン紙 |
本身 | マット紙 | フォトラスター紙 | プレミアム サテン紙 |
納期 | 最短翌日発送 | 最短3日後発送 | 最短5日後発送 |
実際のフォトブックで比較していきます。
表紙には、タイトルとサブタイトルが入ります。
レイアウトによって、全面画像にしたり、サブタイトルを入れないこともできます。
プレミアムハードは見返し(表紙の固い部分)を貼っている分、ライト・スタンダードよりも若干サイズが大きくなっています。
ここからはそれぞれ違いを見ていきます。
ライト
フォトブックのライトは、白地の巻きカバーに写真とタイトルが印刷されています。紙質は白くややマットです。
カバーを外すと、本体表紙は印刷なし(無地)です。紙は白ですが、他のグレードと比べると若干ですがクリームみがある白です。
スタンダード
フォトブックのスタンダードは、白地の巻きカバーに写真とタイトルが印刷されています。表紙の紙質は白くさらりとしています。
ライトと異なり、カバーを外すと本体にも表紙・タイトルが印刷(ライトは本体表紙は印刷なしの無地)されています。カバーを外した中表紙は、表紙とは若干質感が異なるもさらりとした紙質です。
プレミアムハード
フォトブックのプレミアムハードは、巻きカバーはありません。表紙が厚みのあるハードタイプで、しっかりとした作りです。同じサイズのライトやスタンダードのフォトブックより、表紙サイズ分少し大きく、そして分厚くなっています。
いわゆる絵本みたいな感じ!
表紙は、さらりとしたマットな質感です。テカテカしていないので高級感があります。巻きカバーはありませんが、ハードタイプの表紙のため固く、また同じサイズでも少し他のグレードよりサイズが大きくなっています。また中表紙の前に見返しがあります。
製本
しまうまプリントのフォトブックは、3つのグレードを通して全て「無線綴じ」で製本されています。
無線綴じは、仕上がりが速い・安い。ページ数が多くてもきれいに製本できるという利点もあります。一般的な絵本や学校の教科書も、その多くが無線綴じです。
一方で、本を見開きにした時、綴じ部分が根元まで開きにくいという特徴もありますので、1枚の写真を見開き両ページに配置したい方にとっては、少し工夫が必要かもしれません。
特にプレミアムハードは見返しを表紙に貼り付けているので、少し開きにくいです。
背表紙・扉・奥付・裏表紙
背表紙には、フォトブックのタイトルが入ります。
パソコンからの編集の場合、文字を縦向きか横向きか選ぶことができます。
ページ数が小さくてもしっかりタイトルが入っています
扉には、フォトブックのタイトルとサブタイトルが入ります。
サブタイトルには日付を入れるなどしています。
奥付は最終ページのこと。表紙の画像と、タイトル・サブタイトル、しまうまプリントのロゴが入ります。
しまうまプリントのロゴはオプション(50円/1冊)で消すことができます。
消すとしまうま感がなくなります。
私はお値段重視なので消さない派!
裏表紙にはバーコードと生産番号が印字されます。こちらは消すことはできません。
1-2.作成・編集
パソコンとスマートフォンのアプリ、2種類の方法があります。
パソコンでは、編集から注文までwebで完結。用意されたテンプレートに自動配置または自分で並べていきます。
スマートフォンのアプリでも、基本的な機能はパソコン版と同様です。スマートフォンで撮った写真を1ページに1枚の写真配置でよいという方には、データをパソコンに移す手間がないのでいいかもしれません。レイアウトを変えたい、などの場合はパソコンからの方が手早い印象です。
アプリの場合、デザイン表紙が選べるのがいいですね。
android | Android:4.4 以上 |
iPhone | iPhone:iOS 12.0以降 iPod touch:iOS 12.0以降 |
パソコンのみで使える機能、アプリのみで使える機能については、今後記事にしていきます。
1-3.レイアウト
レイアウトについて、テンプレートとフォントを見ていきます。
テンプレート
基本的には決まったテンプレートを使用します。1ページに最大4枚まで配置できます。
文字のみ:4種類
写真1枚:13種類
写真2枚:4種類
写真3枚:4種類
写真4枚:3種類
あまり凝った配置はありませんが、すっきり見やすい印象です。こんな風に組み合わせて使っています。
以前他の自分でこだわれるフォトブックで作った時、装飾にこだわりすぎて微妙な修正にものすごく時間がかかった過去があります…。全ページをこだわるのは大変。
しまうまプリントのテンプレートは、サクッと作ってもすっきり決まるのがありがたい!
フォント
フォトブック全体を通してひとつのフォントを使用します。
フォントは現在5種類(アプリ版では3種類)。
リュウミン B-KL、リュウミン R-KL、中ゴシック BBB、見出しゴシック MB31、じゅん 201があります。
リュウミン B-KL | |
リュウミン R-KL | |
中ゴシック BBB | |
見出しゴシック MB31 | |
じゅん 201 |
親戚に配るフォトブック、全てフォントを変えて試してみました 笑
記号は使えるものが限られています。フォントによって顔文字もけっこう表情が変わりますね。
見出しだけ、このページだけ、といった変更ができないのはちょっと惜しいけど、この5種ならポップ系からきちんと系まで対応できそうなのでありがたい。
1-4.2つの観点から見る画質
2つの観点で画質について見ていきます。
なお、画像はすべてEPSONのスキャナー(EW-M530F)でスキャンしました。
グレードによる違い
ライト・スタンダード・プレミアムハードのグレードによって、画質にどれくらい差があるのでしょうか。人物写真で比べてみました。
お値段が全然違うから、差があってほしいですよね!
3つのグレードを並べてみた
スマートフォンでは違いが伝わりにくいかもしれませんが、こちらの手元にあるフォトブックをもとに違いを記していきます。
ライトはそれだけを見ると十分で文句ない色合いです。ただ、3つのグレードを並べて見てしまうと、人物のいきいき感には差があることに気付きます。
スタンダード、プレミアムハードとグレードがあがるにつれて、明るい部分から暗い部分まで一番はっきり写っています(ダイナミックレンジが広い)。色味も鮮やかに感じます。
一部拡大してみます。
髪型の部分を拡大しました。
ライトは、周囲が暗いためライトでの髪の毛は黒っぽくまとまって見えます。また背景との重なる部分も少しぼんやり表現されています。とはいえ、1冊198円から作成できる値段の安さを思えば、一般的にはこの写りで十分と言えるでしょう。
スタンダード、プレミアムハードとグレードがあがるにつれて、髪の毛一本一本がはっきり表現されており、背景との違いもくっきりしていきます。プレミアムハードが一番、他の2つのグレードよりも階調が豊かに表現されていると言えます。画質にこだわるなら、グレードが高い方を選ぶとよさそうです。
これら画質の違いは、インク、そして印刷する紙の違いによるものです。そこで、次はインクと紙の質感を見ていきます。
ライト
ライトは、表紙と中身の紙は白くややマットで同じような質感です。
拡大してみます。
レーザープリンターと4色の粉体トナーを使用しており、写真のインクがのった部分が若干盛り上がり、つるっとしています。
印刷 | レーザープリンター 4色(CMYK) |
カバー | 巻きカバー/中表紙無地 |
表紙 | マット系アート紙(マットコーティング加工) |
中表紙 | マット紙 |
本身 | マット紙 |
スタンダード
スタンダードの本身のフォトラスター紙は、つるつるした紙質です。3つのグレードのうち一番白く、多少のツヤはありますが、光の反射を受けにくくライトと比べて落ち着いた感じです。ほんのりインクの香りがします。
6色の液体トナーを使用しているため、ライトより画質が向上しています。印刷紙面の盛り上がりはありません。めくりやすい手触りです。
印刷 | デジタルオフセット 6色 CMYK+LC(ライトシアン)+LM(ライトマゼンタ) |
カバー | 巻きカバー/中表紙印刷有 |
表紙 | グロスコート紙(マットコーティング加工) |
中表紙 | グロスコート紙 |
本身 | フォトラスター紙 |
プレミアムハード
本身はプレミアムサテン紙の名のとおり、つやつやしたマットな質感です。けっこうインクのにおいがします。紙の1枚1枚がしっかりしていて発色もよいです。
インクジェットプリンターで、インク自体も7色使用しています。今回は人物の肌で比較しましたが、自然な色そしてなめらかな色合いに表現できています。
印刷 | インクジェットプリンター 7色 CMYK+PC(フォトシアン)/PM(フォトマゼンタ)/Gray(グレー) |
カバー | ハードカバー |
表紙 | プレミアムマット紙(マットラミネート加工) |
中表紙 | プレミアムサテン紙 |
本身 | プレミアムサテン紙 |
画像では伝わりにくいのですが、印刷としての3つのグレードを比較すると、プレミアムハードが一番インクのつきが細かく、なめらかに見えます。
ライトが「印刷物」だとすると、プレミアムハードは「写真」という感じです。
自動補正機能による違い
しまうまプリントのフォトブックでは、初期設定では「全ての写真を自動補正する」にチェックが入っています。画像ごとに補正機能を使用するかどうか選ぶことができます。
ひとつの画像データを次の4種類の条件で、自動補正の効果を比べてみます。
- 元画像のまま自動補正なし
- 元画像のまま自動補正あり
- 元画像を自分でレタッチし自動補正なし
- 元画像を自分でレタッチし自動補正あり
寝ているところを撮った写真なので、元画像はもともと若干暗めです。それを先ほどの条件のもと、実際にしまうまプリントでフォトブック(スタンンダード)にしたものがこちらです。
①画像左上:元画像のまま自動補正なし 元の画像より若干ですが暗くなりました | ②画像右上:元画像のまま自動補正あり 明るくなりました。元のデータに近い感じです。 |
③画像左下:元画像をレタッチし自動補正なし レタッチしたふんわりとした色味がよく表現されました。 | ④画像右下:元画像をレタッチし自動補正あり 少し彩度が増して赤みが強くなりすぎた感じがします。思っていた色と違います。 |
色味は好みの部分も大きいのですが、可能ならばレタッチを施した方が、好みのフォトブックに仕上がるでしょう。その場合は自動補正を外しておきましょう。自動補正をつけたままだと、過剰に補正されて思わぬ色合いになる場合があります。
何も加工していない画像は、特に色味のこだわりがなければ自動補正をチェックしたままでもよいと思います。
私はいつも自動補正オンリーだけど、写真好きの夫はレタッチしたいみたい!
明るい写真は自動補正を外した方がよさそう。
しまうまプリントの公式サイトではこのように推奨されています。
カメラマンにより撮影された写真・イラスト・水族館の水槽内の写真やダイビングで撮影された水中写真・色補正を既に行った写真・単色部分の面積が多い写真・白黒写真の場合は、自動補正のチェックを外すことをおすすめいたします。
引用:しまうまプリント公式サイト
自動補正の効果についてはこちらの記事でも検証しました。
1-5.梱包
ライト・スタンダードの梱包は?
しまうまプリントのフォトブックライト・スタンダードの梱包がこちら。
文庫・A5スクエア・A5サイズは、赤いプラ素材のパッキングに梱包されます。水濡れ防止を図られています。ページ数によってパッケージの厚みが変わります。
A4サイズは上記プラパッケージには入りきらないため、別の白い紙パッケージに梱包されています。フォトブック本体は透明フィルムで包んであり、水濡れ防止を図られています。
プレミアムハードの梱包は?
しまうまプリントのフォトブック、プレミアムハードの梱包がこちら。
プレミアムは、少しおしゃれな厚紙梱包です。フォトブック本体を透明フィルムで包んであり、水濡れ防止を図られています。
いずれのグレードも、必要十分な梱包といえるでしょう。
2.しまうまプリントのフォトブックは本当に低価格?
では、しまうまプリントではいったいいくらでフォトブックが作れるのか?グレード・サイズ・ページ数の組み合わせで無数に広がりますので、最小の24ページの価格を見てみます。
24ページ | ライト | スタンダード | プレミアムハード |
文庫サイズ | 198円 | 798円 | ー |
A5スクエア | 298円 | 998円 | 1498円 |
A5 | 498円 | 1198円 | 1898円 |
A4 | 998円 | 2498円 | 3898円 |
見間違いではありません。198円からフォトブックが作れます。送料110円入れても計308円(税込)!!
ちなみに、我が家に一番たくさんあるのは、A5サイズ・ライト・144ページのフォトブック。で確認していただきたいのですが、144ページでなんと…1098円(税込)!だいたい200枚程度、1年分の写真をまとめてフォトブックを注文しています。
親戚に配るにも負担が少ない~♪
これはもう、低価格ですよね。
商品それぞれの詳しい価格は、しまうまプリント公式サイト にて確認してみてくださいね。
しまうまプリントでは、各種クーポンを配布しています。クーポンを使うと、さらにお得になりますよ。
3.しまうまプリントのフォトブックは本当にスピーディー?
- ライト:最短翌日発送
- スタンダード:最短3日後発送
- プレミアムハード:最短5日後発送
数多あるフォトブック会社の中で、翌日発送は業界最速レベル。
そして2種類の配送方法があります。
- ゆうメール(130円):発送日より4~8日程度で到着。追跡サービスなし。
- ゆうパック(690円):発送日より2日程度で到着。追跡サービスあり。
では、実際に到着までどれくらい時間がかかるのでしょうか。
送料を抑えたゆうメールの場合、しまうまプリントのフォトブック(ライト)を注文すると、関東の某地域には注文後土日をはさんで5日で届きました。到着予定日は長めにとってある印象です。
通常はポスト投函で完了!ポストに入りきらない場合は配達員さんから手渡しされます。
スピードを重視したゆうパックなら、発送日より2日程度と、より短期間で到着します。
ゆうパックは追跡ができるのがありがたい。配送方法が選べるのはいいよね!
ちなみに、発送先が九州の場合、12月29日の深夜に注文して、年末年始を挟んでも4日後の1月2日に届いたことがあります。発送元の工場が鹿児島で近いからかな?
4.詳細レビューまとめ
しまうまプリントのフォトブック は、本当にコスパ最強クラスのフォトブックでした。
- 高品質:コスパ重視仕上げも高級感のある仕上げも選べる
- 低価格:一冊198円から作成可能
- スピーディー:最短当日発送
- 顧客満足度が高く、会員数が400万人を突破するなど多くの人に支持されている
たくさん作って何度も配りたい、スマホの写真をフォトブックにしたい、今後も作って思い出を形にしたい、という方にはぜひおすすめします。
祖父祖母世代には印刷したものの方が喜ばれるので、データに加えて毎年子供(つまり孫)の成長記録をフォトブックにしてプレゼントしています。値段が安いので、続けることへの負担が少なくてありがたいです。
最近は写真アプリからの無料系フォトブックなど、新しい会社のものも増えてきました。仕様や価格、スピード感で好みのフォトブックが選べる時代です。
一方で、残念ながら様々な理由によって終了してしまうサービスもあります。
最近のサービス終了歴
- キヤノンPHOTOPRESSO:ソフトカバー部門2021年12月31日終了、ハードカバー部門のフォトジュエルSは継続
- しろくまプリント:2022年3月31日、委託工場の閉鎖により終了
- サラ:2022年3月31日終了
- ビスタプリント:2022年8月31日終了
- DNPフォトブック:2022年9月30日、全商品取り扱い終了
先のことはわかりませんが、フォトブックとしての知名度が抜群で順調に会員数が増えている、自社工場で印刷しているという安心感もポイント高い。そんな理由でしまうまプリント を使い続けています。
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